ごはんやパンなどにも含まれている、大変馴染みのある炭水化物ですが、
低炭水化物という言葉をご存知でしょうか。
糖質制限食とも言われ、ダイエットで耳にしたことがある方もいるかもしれませんが、
実は治療の一つとして生まれた食事療法に使われるそうです。
治療によって次の効果が得られるとされています。
1.食後に血糖値がほとんど上がらないため、糖尿病を食事で治療できる。
2.体重が減る。
3.中性脂肪を下げられる。
4.HDL-コレステロール(善玉)が少し上昇する。
しかし、自己流で実践することは危険です。
一般論として低炭水化物食は、糖尿病や肥満によく適合し、うまく使えば
高血圧・脂質異常症にも適用できる栄養療法ですが、下記のようなデメリットも
報告されているそうです。
・一年以上の長期間続けるとLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)の値が上昇し、
糖尿病における動脈硬化のリスク因子となる。
・低炭水化物食を実行すると、動物性タンパク質の摂取割合が増加するという結果があるが、
動物性タンパク質の摂取が増えると死亡率が高くなる。
・食べ物から摂取できなくなった糖を作り出すために、体内に蓄えられた脂肪が減るメリットがある が、同様にアミノ酸も使われてしまい、筋肉量が減少する。
上記を見ると、ものすごく危険な食事療法と捉えてしまうかもしれませんが、
低炭水化物食はここ数年で注目され始めたもので、細かな弱点や利点は世界的にもまだ確立されていない状況です。
持病をお持ちの方や過去に大きな病気を経験された方など、各個人の健康状態によっても注意すべき点が異なりますので医師や管理栄養士などへの相談を行い、正しい知識のもとで実践することをお勧めします。